君子、小人を知るか　２

地域に住む、転入することで、自動的に我々は住民にはなれるが、市民となることはできない。
同様に、住民は選挙で議員となることはできるが、自動的に市民の代表ということにはならない。
何を言っているかというと、市民はより住民よりも責任がある立場だということです。

選ぶ側、選ばれる側がお互いにその認識無しに漫然と政治を眺めていると、美人投票、金権・バラマキ投票で、地方自治の本質を見誤った衆愚政治が続くことになる。盆暮れの毒まんじゅうを貰い続ければ、堕落し市民となるのはおぼつかない。過度の補助金を貰い続けるのも同様です。あの人はいい人だ、といった感覚でどれだけ行政のあり方が歪められることになるだろうか。無料パスをもっと増やしてほしい、老人の憩いの場を、老人ホームをもっと,etc、これらの要望に野放図に応えていくことがはたして理想の行政と言えるのか。市民がお互いに支え合える共助の仕組みを考える政治に脱皮しないと、最後に待っているのは、住民の「こんな筈ではなかった」という後悔だけだろうと思います。まずは、無駄を省き、不正を許さないという強い信念とそれを支えていく市民の成熟した思考システムが先なのではなかろうか。

寅さんとイエスキリストは同じだという人がいます。言い得て妙です。人間味があり、人間を人としての高みに導くという点で寅さんシリーズを見ているとそのことに気づきます。けっして、現世の御利益を追求するでなし、人の生き方、原点を追求し、フーテンの寅は自由で周りに愛される存在です。そこには不正もなければ金満であることを求めない、人の本念の生き方があります。

虎冠者はトラはトラでも虎違い。虎は、ネコ科ヒョウ属に分類される食肉獣です。本能の化身で我欲がネクタイをし、瀟洒な服装で馬子にも衣装を装っていることでしかない。寅（とら）は十二支のひとつで「動く」の意味があるそうです。春が来て草木が生ずる状態を表しているとされる。そのような風、風雅が希望と変革をもたらすものです。

このところの週刊誌の義捐金使途問題記事が浦安の政治家諸氏に波紋を広げています。ことの発端は虎冠者の日頃の行いから出ているのではないか。浦安のブランドイメージに計り知れないダメージを与えた、政治家としての倫理云々で懲罰だの、週刊誌に事実関係を究明施せよ、といった脳天気な外野も加わってきている。マスコミに報じられたことを、誤認報道と決めつけ、自らの反省がゼロというのでは保身以外の何ものではないですか。

義援金報道を巡り、全員協議会が9月10日(月曜日)午前10時から浦安市議会議事堂 第1会議室で開かれるそうです。
市長派の議員を取り込んでのセレモニーが行われるのだろうが、そんな暇があれば、本来の仕事をしっかりしろと言いたい。マスコミの完全誤報だというならマスコミを告訴したらいい。そんなことができる根拠がありますか？早い話がお金に色が付いているわけで無し、マスコミ報道を間違いとは言い難いのはわかっている。いま浦安議会に求められているのは、国が求めている給与の削減、公金の不正・不適正流用の追求に尽きるのではないでしょうか。市民が疑問に思う税金の使われ方を徹底的に明らかにして市民の理解を求めるのが筋で、議会で独裁的に恫喝を指揮することではないでしょう。それが、市民の付託を受けた議員の役割であり、市長の役割です。

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