6/18 住民監査請求の意見陳述全文

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監査請求を起こされた方が意見陳述を行った時の原稿です。浦安市の市政に基本的な疑問を投げかけているものと思います。

2013年06月19日 読売新聞記事

  • 2013年06月19日 東京新聞 賃貸契約解消求める ダイエー浦安出店 監査請求で住民ら:千葉
  • 2013年06月19日 毎日新聞 住民監査請求:浦安市の市有地貸し出しで /千葉

意見陳述          平成25年6月18日(火)

  1. 意見陳述にあたり、陳述の機会を設けて頂いた監査委員の黒田様・辻田様・佐久間様にお礼申し上げます。 また会場設営や手はずを整えて頂いた監査事務局の大塚様・宮木様・森様にもお礼申し上げます。
    また傍聴に来られた市民の皆様ご苦労様です。
    もし報道関係の方が居られましたら、実態を正しく認識頂き、報道願いたいと思います。さらに立ち会い頂いた浦安市職員の皆様、どうぞ宜しく御願い致します。
    それでは冒頭陳述として、私 大塚が請求者4名を代表し、今回の浦安市職員措置請求の基本的な主張について陳述させて頂きます。
  2. 個人的なことになりますが、私も父も猫実に生まれ、浦安市民として永らく浦安の町政・市政を見守って参りました。
    特に父は浦安の行政に長らく携わるなかで、浦安町民が生活に困窮し、町の財政も疲弊し、いわゆる再建団体の状態に有るとき、何とか財政を立て直す為に、漁師でも納税できるように「税の日掛け制度」を考え、浦安を破綻から救うことができました。
    また皆様ご存じの、浦安市の市民憲章に応募し採用されましたが、これらは郷土浦安に対する厚い思いによるものです。 そして国や県から叙勲や自治功労賞などを頂きました。浦安市職員の皆様にも、公僕としてあるべき姿と倫理感を期待したいものです。
  3. さて本題に入る前に、監査委員の皆様に申し上げることがあります。
    特にJR新浦安駅や舞浜駅を中心とする中町や新町へは埋め立て以降、浦安市より多額の設備投資がなされて来ました。
    ●一方でその中町・新町発展の石杖となった元町は旧態依然のまま放置されており、同じ浦安市とは言えぬほどその格差は大きく広がっています。 新市街地埋め立ての為、漁業権を放棄するなど浦安発展のために、協力してきた元町住民には、いまや新町との格差に対する不満があきらめとなって存在しています。
  4. 例えば舞浜にある運動公園の総合体育館や屋内プールは、余りにも元町から遠く、利用が、はなはだ制約されていると言わざるを得ません。その為、「健康の為にプールに通いたいのだけれど、とても遠くて通えない」という声が聞こえてきます。
  5. また公民館についても猫実の中央公民館と高洲公民館を比べますと、設備にも、駐車台数においても大きな格差があります。 中町や新町住民の皆さんには、その格差は余り感じられないようですが、その格差には想像以上のものがあることを本監査請求の予備知識として申しあげました。
  6. さて4期15年に渡る松崎市長の長期政権下で、市民の要請や反対意見を無視された当局の施策が多く見受けられようになりました。
    ●昨年11月、商工会議所で行われた、ごく1部の会議所会員への浦安市説明会において、株式会社ダイエーに浦安市は北栄3丁目市有地1600坪を賃貸するとの説明をされたわけですが、この賃貸契約は地元に住む者として正に寝耳に水でありました。
    ●いつ市街地再整備の方針が変わったのか、住民や商店街などへの説明や意見聴取など全く無く、決められたことから、当局の手法に大きな疑問を抱きました。私としてはこの契約をこのまま見過ごすことは浦安市の行政に大きな汚点を残す事になる。
    強いては浦安市民、とりわけ元町市民にとり重大で、且つ不当な損害をこうむることから、敢えて住民監査を請求致した訳です。
  7. まず北栄3丁目市有地の1600坪を市が取得するに至った経緯を概略説明します。
    何のためにこの土地を買ったのか。
    この土地は、提出証拠にある通り、平成8年大蔵省より223坪を購入、更に平成13年2月、株式会社オリエンタルランドより開発公社を通じて1283坪を購入、最後に平成14年3月。開発公社より、92坪を購入。総額約22億7000万円で取得した経緯があります。
    特にオリエンタルランドからの1283坪の取得にあたっては、議会において松崎市長自ら「駅前を含めた旧市街地整備のため猫実・北栄地区にまとまった事業用地の取得を切望している」このように説明し、承認を得て土地を取得した経緯があります。これにより駅周辺再整備に必要な具体的環境が整った訳です。
  8. しかし現在に至るまで、浦安駅周辺ついては、わずかに駐輪用地を取得したのみで全く再整備は進んでいない現状があります。
    ●バス停は相変わらず周辺に点在し、バスターミナルと呼べる施設は全くない。その為、乗り場を尋ねられても地元住民でさえ教えることが出来ない。また浦安駅終点で降車しても肝心な東西線浦安駅へのルートが分からずいちいち通行人に尋ねるほどである。
    ●タクシーに至っては客待ちの車が浦安橋までつながり、柳通りの通行を阻害する異常な状態が長年に渡り続いている。
    ●また駅前スクランブル交差点前後の柳通りや宮前通りでは渋滞が常時発生している。
    ●更に駅周辺では駐輪場不足の為、街頭に多くの自転車が違法な駐輪を余儀なくされている。これに追い打ちをかけるように、市が委託した放置自転車取り締まりのトラックが自転車を持ち去り、遠方のそれこそ自転車でなければ行けない処に保管している。
  9. 次に猫実・北栄の市街地では裏道は未だに未整備であり、消防車や救急車など緊急車両は無論のこと、軽車両でさえやっと通れる程度の道しかない現状である。
    ●想定される東京直下型地震など自然災害が発生すると、浦安発祥の地である猫実地区に大きな被害が発生する恐れがあります。現状では消火活動はおろか避難経路も遮断されてしまい、家屋は延焼し、住民の避難は困難を極めると予想される。また避難民を受け入れる建物や空き地は小学校を除き皆無に等しい。
    ●最近、堀江猫実中心部を結ぶ橋の改修が終了したが、前後の道路整備は未だ途上である。
    以上から、駅前周辺そして旧市街地は明らかに再整備の途上にあることが理解出来ます。
  10. こういった観点から見ても、北栄3丁目市有地の存在意義は甚だ大きい。
    このような旧市街地の状態を、当局は十分に認識しておられるはずです。
  11. また平成20年6月議会定例会議において、猫実保育園建て替えの質疑が行われました。
    その際、当局は当北栄3丁目市有地の一部を利用することを検討したが、中村副市長はこう答えています。
    【猫実保育園の仮設園舎用地の選定に当たりましては、市有地についても検討をしてきたところでございますが、旧ディズニーバス停は都市開発用地として確保したものでございますので、現段階においては仮設園舎用地としての利用には至らなかったという状況でございます。】
    それにも関わらず、この22億7000万円の市有地を「市街地整備のための種地」という目的から、他への変更を市民に全く知らせず、その説明も行わず、市民と商店からの意見を全く聞かず、ダイエーに長期間賃貸することを、既成の事実としてしまいました。
  12. 浦安市には、浦安市政治倫理条例・浦安市市民参加推進条例などの条例・規制があり、当局の倫理規範や市民への情報開示、説明、更に市民からの意見聴衆まで細かく決められています。
    市民の責務としても市政に参加するよう求められているほどです。
    市職員は市民への奉仕者であるはずです。
    にもかかわらず、今に至るまで、情報公開も説明も行なっておりません。
  13. 浦安市議会において、この土地賃貸借契約について、更によく検討し、近隣とも話しあうように、全員一致による可決を3月25日に行い、当局に通告をしました。
    しかし今に至るまで、市長及び当局は議決を無視し、商業関係者や近隣への説明、話し合いを怠っています。
    この行為は市民より選ばれた議員議決を無視する、三権分立の原則を大きく逸脱した行為であり、甚だ憲法に照らし合わせても不当で違反している。
  14. 更に3月28日、元町の主だった商店街の代表による陳情書を市長あてに提出したが、今日に至るまで、全く連絡も回答も一切無く、完全に黙殺している。
    そもそも、元町の商業者の意見を為政者である当局が軽々しく扱うことは許されず、ましてや、全く無視する行為は、市長及び当局の不当な行為であり、かつ浦安市政治倫理条例・浦安市市民参加推進条例に違反するものである。
  15. また市民による街頭での本賃貸借契約の解消を求める訴えについても、当局はその代償に会うことさえ拒絶し、今日に至るまで全く黙殺している。
  16. 更に、全国紙や地方紙において、本件記事を掲載し、多くの市民がこの事実を知り得たにも関わらず、当局は同様に黙殺を続けている。
  17. 予約契約書には、様々な不条理な文言が羅列されている。
    特に、賃貸の期間にあっては、当初より議会や商工会議所に対し、契約期間を20年と説明しているが、実体は21年である。これは当局による虚偽申告であり、断じて許されない行為である。
    また、他の多くの条文についても、不当な内容が記されている。これについては、代理人弁護士が後ほど陳述します。
  18. なお6月7日、当局はダイエーに土地を引き渡し、本契約を締結しました。
  19. 提出しました「公園ガイドマップ」や「浦安市防災マップ」を見て下さい。
    ●中町、新町には、憩いの場所としての広大な公園が15ヶ所あります。 さらに野球場5ヶ所、やサッカー場3ヶ所、テニスコート7ヶ所、ゴルフ練習場2ヶ所などや、 沢山の人を収容できる大学が3校、高校3校、小学校9校など計15校、総合体育館、多くの福祉センター。そしてプール2ヶ所など多く点在しています。また道路も裏道に至るまで幅広く整備されています。新浦安駅前には大型の駐輪ビルまで建設されています。忘れてはいけませんがディズニーリゾート周辺には大型のホテルが19もあります。
  20. ●一方で、元町すなわち当代島・北栄・猫実・堀江・富士見に何人の市民が居住しているかお分かりでしょうか。全市民16万2500人の内、なんと約41%に当たる約6万6000人が住んでいます。 しかしその元町には先ほど申し上げたような施設はほとんど有りませんし、今後、増える計画も無いようです。無論、元町に広大な公園は全くありません。小学校4校を除き、全くそれらの施設がありません。 余りの格差に唖然とする思いです。憩いの場は無論のこと、大地震が発生したとき、我々には逃げ場も、収容してくれる処も無いのです。ですから早急な災害対策として、避難できる施設や公園を造ることが、浦安市の大きな課題であり、北栄3丁目市有地をダイエーに21年も賃貸している状況ではないことが理解できるのではないでしょうか
  21. ●従って請求者は北栄3丁目市有地を、早急に防災機能を備えた市民公園とし、市民の憩いと安全を確保するための重要な拠点とされることを切望します。
  22. ちなみに、市街地整備の為、市民公園の一部を当初は種地とする流動的な運用を提案するものです。これについては提出した「緑あふれる市民公園予想図」を参照して下さい。
    また猫実保育園改修は老朽化し、設備も需要を満たさないことから、早急な対策が必要です。しかしこの理由の為に、21年間1600坪もの土地を必要とはしない筈です。この際、他に適当な敷地を用意し、恒久的な保育の施設建設を検討されべきです。

以上の理由により、当局は北栄3丁目土地賃貸借契約を速やかに解除されるよう意見致します。
以上

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