平成27年5月18日開催の浦安市議会第1回臨時会で、正・副議長、各常任委員会委員などの選出が行われた。また、各会派の代表なども決まった。同時にHPも全員出そろった(前期ではHPを持たない人もいた)。いささか、けばけばしいデザインの議員サイトもあるが。(以下敬称略)。
●議長 深作 勇 副議長 西川嘉純
●総務常任委員会
委員長 辻田 明 副委員長 小林章宏
委員 広瀬明子、折本ひとみ、西山幸男、西川嘉純、一瀬健二
●教育民生常任委員会
委員長 宝 新
副委員長 岡野純子
委員 秋葉 要、元木美奈子、岡本善徳、水野 実、毎田潤子
●都市経済常任委員会
委員長 宮坂奈緒
副委員長 中村理香子
委員 深作 勇、末益隆志、美勢麻里、柳 毅一郎、吉村啓治
●議会運営委員会
委員長 末益隆志
副委員長 宮坂奈緒
委員 秋葉 要、辻田 明、折本ひとみ、西山幸男、美勢麻里、宝 新、岡野純子
●会派別議員名簿
公明党
代表者:秋葉 要
所属議員:中村理香子、一瀬健二
日本共産党
代表者:元木美奈子
所属議員:美勢麻里
自由民主党・無所属クラブ
代表者:辻田 明
所属議員:深作 勇、岡本善徳、末益隆志、宝 新、西川嘉純、宮坂奈緒、小林章宏、毎田潤子
市民の会
代里 表者:西山幸男
所属議員:水野 実
徳風会
代表者:岡野純子
所属議員:吉村啓治
無会派
広瀬明子、折本ひとみ、柳 毅一郎
感想を少々。
自由民主党・無所属クラブの9名、いずれも自民党公認表記はサイトになく、寄せ集めの感は否めない。浦安市議会の会派は、会派としての明確な政策目標が定められているわけでなく、過去の傾向では、イメージ的に「復興、きらり、みらい」といった情緒的なふわっとしたものが使われてきた。今回は民主党が「徳風」なるものを出してきた。
国政政党を会派として名乗る場合でも、倫理観や政策的に関係があるかというと、全く整合性が乏しいという面もある。むしろ議員相互の利権的なつながり以外に明瞭な紐帯は無く、この流れは今回の会派結成でも踏襲されているように見える。
いわゆる野党と見なされている者が市民の会と無会派に分かれているのは共闘の基盤整備が出来ていないということか。
ともあれ、今回の会派構成から言えることは、市民がそれを望んだのかどうかとは別に、議会の諸機能がいわゆる自由民主党・無所属クラブに握られたということだ。自由民主党・無所属クラブと公明党を足すと12名となり、議案の採決に必要な過半数を確保していることは国政情況と同じ。今後はあらゆる面で市役所が主で市民が従との関係が基本となる。これがために市民感情と行政・議会との溝は時に深まっていくことにもなるだろう。
国政面では、かつての民主党政権が内政・外交ともに無為徒食を繰り返し、自民党が巧みに攻勢に出て国民の支持を得たのはご存知のとおり。総裁に選出された安倍総理は、功罪は別として、アベノミクスと解釈改憲に挑み、内外ともにその力を見せつける現状にある。今や、過去の回転ドア総理と較べ隔世の感があり、勝ち馬ブランドに地方の与党が乗りやすい環境にある。民主党時代とは違った意味で新時代の共同幻想と発狂政治の始まりなのかも知れない。
安全保障政策の転換では、沖縄がそのしわ寄せを一身に受けている割には、一般国民の関心が極端に低いという点がある。
沖縄の問題は日本国民全体で沖縄人の立場で考えなければいけない事案の筈だ。裏付けの無いままに稚拙なことば遊びをした民主党に代わって、急速台頭した自民党中心の右派勢力は、経済の好調とともに持ち前の豪腕を押し通そうとする環境を整えつつある。
現状固定化を避けつつ、沖縄の負担軽減化と日米の安全保障政策推進という2兎を追わんがため、沖縄県民に対しての慇懃無礼な政府の態度も、それしか選択肢がないという国民的合意(暗黙知)の醸成を目論んでのこと。沖縄は常に受け身という数奇な運命を辿り続けらざるをえないのだろうか。南沙諸島をめぐる米中の衝突は近未来の現実的シナリオとして無視できない状況の中で、孤立は不可能といういう流れがそれを支えているように見える。
国政に無関心な市民が、市政に関心を持たない国民性(市民性)を育むとするならば、それが2025年問題の時期に手遅れとならぬよう、 至誠をもって政治を動かすことを政治家は心がけなければならない。